建築塗装でも使われている溶剤系塗料

建築塗装でも使われている溶剤系塗料

溶剤系の塗料は、酸素との化学反応によって蒸発する液化剤で構成されています。
一般的にこのタイプの塗料の周囲を空気で満たすと、反応が促進され乾燥時間が短くなります。
このタイプの塗料は水系塗料と比較して大きな特徴があります。
それは硬化時の温度や湿度などの環境条件に左右されにくいことです。
湿度が高いと水性塗料に含まれる水分が蒸発しにくくなるため、建築塗装をする気候によっては実用的でない場合もあります。
コーティングを施す前に水が下地と接触すると、スポット的な錆が発生するケースが珍しくありません。
このような事態を避けるため、水性塗料は腐食が起こる前にすべての水分を表面皮膜を通して排出するように配合する必要があります。
溶剤系の塗料を使う建築塗装では、このようなことは考えられません。
シンナーなどを使うこのタイプは、耐久性に優れている塗料の密着性がよく、ツヤを維持しやすい利点があります。
さらに雨水に強いことも魅力です。
デメリットは臭いが強いことと、価格が少し高めになることです。

気になる臭いの原因は?建築塗装で気になること

建築塗装作業中に臭ってくるのが、シンナーのように刺激臭ではないでしょうか。
これは建築塗料に含まれる溶剤の成分であるイソプロピルアルコールやメタノール、ブタノール、キシレンなどが原因となっています。
人によっては強い刺激として感じる方もいますが、各種塗料は施工に欠かせないものなので完全になくすことはできません。
建築塗装の臭いを感じたときの対処方法としてはマスクをする、室内に入ってこないよう窓をしっかりと閉じるなどが求められます。
気になる人体への影響は、直接口にしたりしない限りは特に問題ありませんが、鋭敏な嗅覚を持つ方の場合は頭痛を生じる場合もあるため、できる限り嗅がないようにしましょう。
これらの塗料は建築塗装完了後から意中や程経過すると乾燥するため、その後は刺激臭を感じることもなくなります。
建築塗装中にトラブルとなる場合もあるので、依頼した業者が隣近所に事前に挨拶しておくとスムーズな施工にできます。

筆者:早坂卓也

筆者プロフィール

北海道網走市生まれ。
建築塗装に関する情報を発信しています。